Web担当者:出口晏奈
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本日はヨガインストラクターの方へインタビューした記事になります。
心地良く生きるためのyogaのエッセンス~人付き合いに疲れないコミュニケーション術~
ヨガは体を動かすこと、ストレッチをすることといったイメージが強いですが、マットの上での練習がマットの外での暮らしへと繋がっているところが単純なストレッチとは少し違う魅力だと思います。
ヨガの練習の中には、より心地良く生きていくための暮らしや考え方のヒントが詰まっていて、『心地良く生きるためのyogaのエッセンス』としてご紹介しています。
今回は人付き合いが苦手な方や、人付き合いに疲れてしまった方へ不思議だけどちょっぴりインドっぽさを感じるコミュニケーション術のお話をします。
実践してみると疲れない上に、仕事もプライベートも上手く行く良いことだらけの方法でした!
ヨガのエッセンス:サティヤ(Satya)
この言葉は「正直」「誠実であること」と訳され、相手にも自分にも「嘘をつかない」という意味を持ちます。
今回もヨガの哲学の中にある言葉で、他者にも自分自身にも誠実であろう務めるヨガの教えです。
一般的なウソはもちろんNGですが、日本の会話に多く存在する『お世辞』や表向きの表現とされる『建前』も自分自身が疲れてしまっているなら【サティヤ】に反すると考えて良いでしょう。
本来はコミュニケーションを円滑にし、より気持ちの良いお付き合いの為に存在した『お世辞』や『建前』も、コミュニケーションがスピードアップする中では違う形に変化させる必要があるかもしれません。
時代が変わっても、コミュニケーションの方法が変わっても、自分にも相手にも誠実で心をすり減らさないコミュニケーション術が【サティヤ】の練習には詰まっていると思います。
私がヨガインストラクター1年目に実際に体験した、コミュニケーションへの意識が変わった修行をご紹介します。
コミュニケーションを変えるきっかけをくれた、沈黙の修行
ヨガインストラクターになる前に、5泊6日のヨガの研修を受ける機会がありました。
研修のスケジュールの中に、起床後から朝のヨガタイムを終えるまで誰とも話してはいけないというルールがあり、約3時間程ですが誰とも会話をしない時間がありました。
3人~4人のルームメイトの他にも朝のヨガタイムを担当する先生方や、共に研修に参加していた20名以上の仲間達と、顔を合わせても朝の挨拶をしないことは想像以上に苦痛でした。
この研修で初めて出会った人達との関係を円滑にしている唯一のコミュニケーション手段が挨拶だったと知りました。
そして、挨拶がないことがこんなにも自分を不安にさせることも初めて知りました。
言葉を交わさないだけで相手の機嫌が読み取れないのです。
寝起きだからテンションが低いのか、それとも体調が悪いのか、はたまた自分が何か気に障るような行動をしてしまったのか、言葉を使って確認したいという衝動に駆られました。
ネガティブな問題だけでなく、面白いことが起きた時は共有したいという気持ちが生まれます。
自分一人で笑っていると誤解を招く可能性もありますし、一緒に笑ったり驚いたりしたいという気持ちが沸き起こることもありました。
最初はみんなジェスチャーを使って、コミュニケーションをとる努力をしていました。
しかし、研修日程が進むにつれて疲労溜まったり、ジェスチャーでコミュニケーションをとることでより誤解が生まれたりすることを経験し自然と無くなっていきました。
違和感だらけだった挨拶をしない朝にも次第に慣れて、居心地の悪さも薄れ、ただ無言で毎日同じ朝を繰り返す中でいつの間にか身についたことがあります。
それは相手をよく観察することと表情を大切にすることです。
言葉を使う時は言葉に頼り切って、相手をよく見ずにコミュニケーションをとっていることもあります。
目では違うものを見ながらでも、十分に会話が出来てしまいお互いそれが当たり前になっていることもあります。
言葉を使わないことで、相手の様子をよく観察し体調や気分を感じ取り、それに合わせて自分の態度や行動を選ぶようになりました。
そして、表情を大切にすることで相手と心が通じ合う体験をしました。
ここでの表情はジェスチャーの様なものではなく、主に「笑顔」です。
言葉が使えないことで私たちが最初に陥ったのは、相手の様子をキャッチできない不安でした。
この不安が種となって、いらぬ心配や機嫌を損ねているかもしれないという恐れ、相手を信用できない心細さへと繋がっていました。
これらを解決してくれたのが、「笑顔」でした。
無理してニコニコするというわけではなく、通常の顔を笑顔にしておくだけで、周りが安心しいらぬ誤解や不安を招かずに済みます。
落ち込んでいる時や悲しい時まで笑顔でいる必要はなく、そんな時は自然な表情で良いのです。
言葉を使えば表情に意識を配らなくても意思を伝えることが出来る上に、デジタル化している社会では文字でのやり取りも多くなり、日常で表情について考えることはほとんどありませんでした。
コミュニケーションをとることはお互いが心地良く過ごすために必要ですが、相手を知ろうとすることや相手に自分を受け入れて安心してもらうためには言葉のみに頼り切っていては、見落としてしまうことがあるかもしれないと気づかされた経験になりました。
最後に、この修行はアシュラム(インドのヨガや瞑想、精神的な修行をする場所)でマウナと呼ばれ、言葉の抑制をすることで自分自身を内観するために行われると知りました。
思い返せば、最初の2日間は外に出せない言葉がたくさん頭の中にあり息が詰まるような気分でしたが、次第に浮かぶ言葉の量が減り、会話できる時間までに言葉を整えるようになりました。
会話できるまでに相手に言いたいことを何度も頭の中で考えているうちに、なぜそれを伝えたいのか、伝える必要があるのか、今伝えるべきか、考えるようになりました。
これはまさに、自分の内側を観察する内観だったと思います。
この体験を経て、いつでも会話できる状況にあっても相手を観察し、自分から心を開く表情を大切にし、言葉にして発信する前に「今伝えるべきか」「どうして伝えたいと思うのか」考える練習をしてみようと思いました。
この練習こそが【サティヤ】を実践する上で大切な一歩になりました。
【サティヤ】を実践して起こった8つの良い変化
まずはすぐに言葉にして伝えることを止め、会話に少しの間を置くようにして、「嘘をつかいない」「正直である」【サティヤ】の練習に取り組みました。
すぐに継続して出来るようになるものではなかったですし、意識をしなければいつも通りの会話に戻ってしまいましたが、自分に余裕がある時だけ実践するようにして気長に挑戦してみました。
そして、1年後には苦手だった人と働くのが楽しいと思えるようになり、2年後には職場で仕事の時間以外にも付き合いたいと思える仲間ができ、3年後にはコミュニケーションスキルが必要となる役割やリーダーを任せてもらうなどの変化が起きました。
いかにコミュニケーションが自分のキャリアに影響し、公私ともに豊かにするツールであるかを体感しました。
まだまだ【サティヤ】の練習中ですが、現段階で感じている良い変化を挙げてみます。
1:お世辞合戦になることが減り、本題や本音の会話が出来るようになった。
2:本音が言える関係の友人が増えた。
3:相手に自分の意見を理解してもらえる機会が増えた。
4:後腐れのない会話や会議が出来るようになった。
5:自分の中で消化できていない気持ちが減った。
6:話すことにストレスを感じることや、エネルギーの消耗を感じることがなくなった。
7:相談したいと思ってもらえることが増えた。心を開いて話をしてくれる人が増えた。
8:また会いたい、話したいと思ってもらえることで、接客業をする上で利益に直結した。
私の場合は主に職場でのコミュニケーションで意図的に取り組んでいましたが、職場での対人関係において多くの良い効果が得られました。
何よりコミュニケーションの大きな役割である互いにとって心地良い意思の疎通が出来ることは、信頼関係を育み、人と人の絆を強くしました。
とっておきの練習方法
コミュニケーションという実践の場で練習するのは、かなり集中力が必要です。
やってみよう!と思い立ったその時から実践できることですが、身につくまでに少し時間がかかります。
そこでおススメしたいのが、タイミングを決めることと沈黙の練習です。
集中出来る時間やタイミング決めて行うことで、練習する機会を確保できます。
意識しているだけではなかなか実践する機会に恵まれないこともあります。
実践こそ最大の練習になります。
そして、上記でも少し触れていますが会話の際に少しの『間』を取ります。
沈黙の修行と同じように、相手をしっかり観察し、心を開き、言葉と時期が適切か、自分が伝えたいことは何か確認します。
会話をする時に少し立ち止まるようにすれば、自分自身にも相手にも「嘘をつかない」言葉を選ぶことが出来るはずです。
もし、ぴったりの言葉が見つからない場合はそのまま沈黙することをコミュニケーションに取り入れてみてください。
その場しのぎの嘘を一度口から出せば、次から次へと嘘のために言葉を探し、たくさんの嘘が飛び出します。
繰り返すことで自分の心はすり減ったり、噓をつく痛みを感じなくなったりします。
コミュニケーションの癖はいつの間にか、大切な人との意思疎通にも影響を与え、信頼関係を築くことの障害になることもあるかもしれません。
沈黙してみて、素直に「ピッタリの言葉が見つからない」「自分の考えがまとまらない」と言葉にする練習こそが、心に負担をかけずにより深く互いに理解し合うコミュニケーションの練習になるはずです。
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