【猫飼育可の賃貸物件の探しかたは?】こっそり飼うはNG!
【愛猫との暮らし】猫飼育可の賃貸物件の探しかたは?

賃貸でペットとして生き物を飼う場合の注意点として、全ての物件がペットの飼育を許可しているわけではないことが挙げられます。
ペット、とくに猫を飼えるお部屋を探したいと思った時にはどのような注意点やコツがあるでしょうか。
詳しく解説していきます。

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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:安達竜哉
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士の資格保有。特技は少林寺拳法とお部屋探し。奈良の不動産業界で10年以上、単身からファミリーの方など、年間で200部屋以上の仲介実績。特に奈良市内のマンション名を出して貰えれば殆どわかる自信あり。奈良市の賃貸事情に詳しい安達による、暮らしに関するお役立ち情報をお届け。
「こっそり飼う」は絶対にNG!

何かと気疲れすることの多い日々の生活。
そんななか猫などのペットを飼って心の癒しとしたいとお考えの方、もしくは既にそうされている方は少なくないでしょう。
もし賃貸物件でペットを飼うのであれば、きちんと「ペット可」「ペット相談可」といった条件を提示しているお部屋を選ぶ必要があります。
飼い主さんならば「うちの子はご近所に迷惑をかけるような子じゃないから大丈夫」などとついつい考えてしまいがちですが、許可されていない物件でこっそりペットを飼うのは明らかな契約違反です。
もしバレてしまえば可愛いペットを手放さなければいけなくなるか、せっかく見つけたお部屋を出て行く事態になりかねません。
「それならバレないように」というものでもありません。
大人しくさせているつもりでも鳴き声や物音などを隠し通すのは難しいことですし、何らかの室内の点検などがあった際にバレてしまうケースは実際に多いようです。
何より、こっそり飼っていることが発覚するのを恐れ、例えば病気になっているのに病院へも満足に連れて行けないような不自由な環境で飼育を続けるのは、ペットとなる生き物の幸せのためにもあってはならないことです。
敷金の追加などの条件で特別に飼育が許される場合もありますが、これはかなりのレアケースで、けして期待して良いものではありません。
やはりお部屋を探す際に必ずペット飼育の許可が取れる物件を選ぶようにしましょう。
「ペット可=猫飼育可」とは限らない

ただし、猫飼いさんのお部屋探しにはさらに注意が必要です。
ややこしいことに「ペット可」と示されている物件であっても「犬は大丈夫だけど猫はお断り」といった場合もありうるのです。
ひとくちにペット可と言ってもその「飼育可能なペット」の範囲は物件のオーナーさんの裁量で定められています。
きちんと前もって管理規約を確認しておかないと、大丈夫だと思って猫を飼っていたのにある日突然NGを言い渡されてしまう可能性もあるわけです。
傾向として、猫の飼育は犬に比べて難色を示されるオーナーさんも多いのですが、その理由はいくつかあります。
①鳴き声などが近隣トラブルになりやすい
②においの問題
③爪とぎによる傷の問題
まず①は多くの生き物に言えることではありますが、猫は犬などと比較してしつけるのが難しいので、とくにトラブルの原因になりがちだと言えます。
また、たまたま猫アレルギーの方がお隣に住んでおられて、それを発症させてしまうといったケースもあります。
②もけして猫だけの話とは言えず、そもそも猫は体臭についてはあまり強いとは言えません。
ただし排せつ物のにおいが一般的なペットのなかでも強いほうで、それが問題になります。
トイレは比較的覚えさせやすい動物ではありますが、問題行動やなわばりを示すマーキングなどでトイレの外で排せつしてしまい部屋の中ににおいがしみつく恐れがあり、敬遠されるオーナーさんもおられるのです。
共用部(廊下など)での排せつが問題になることもあります。
③は猫特有の習性によるものです。
猫は頻繁に爪とぎを行う生き物で、きちんとそのための場を与えられていれば良いのですが、そうでなければ家具のみならずお部屋の柱や壁紙などにひっかき傷をつけてしまう可能性があります。
お部屋自体の設備への傷は退去時のトラブルの元となりかねないことから、お部屋での猫の飼育そのものがNGとなっている場合も少なくないわけです。
このような理由から猫の飼育は問題が発生しやすいと考えられる傾向にあり、例えばあくまで入居者への間口を広くするための手段として「ペット可」「ペット相談可」としているような物件では、猫の飼育は想定されていないことも多いのです。
さらに、仮に猫の飼育を許可しているお部屋でも同時に飼える数に制限が設けられていることもありますから、とにかくお部屋を探す時には規約は間違いなく確認しておきましょう。
「猫飼育可」という条件を最優先に

猫の飼育が可能な賃貸物件は限られているという話をしてきましたが、それではどのようにして探せば良いのでしょうか。
ごく単純な話、ネットで検索可能な物件のなかで猫の飼育が可能なお部屋の割合がそう高くないのですから、その検索対象を広げてみるのが望んだ物件に行き着くもっとも確実な方法です。
お部屋探しの際に譲れない条件というのは様々あるものですが、思ったようにお部屋が見つからない時は、条件に優先順位をつけて順位の低いものから妥協できないラインを緩めていくことも一手です。
猫と共に生活したいと考えるのであれば、まず「猫を飼えるお部屋」ということが何より優先すべき条件となります。
そのうえで、立地や設備などについてはある程度の妥協もしつつ探していくと候補となる物件が見つかりやすくなりますし、意外な良いお部屋に出会うことができるかもしれません。
例えば駅から多少距離のある物件ではそのデメリットをカバーするためにペットに関する制限を緩めているなどということもあります。
その他のコツとしては、物件だけを見るのではなく周辺環境を見ることも重要です。
愛猫の病気やケガ・健康診断など、動物病院にお世話になる機会は度々出てきます。
また、旅行や出張・帰省などでしばらく家を空ける際にペットホテルのお世話になる場合もあるでしょう。
そのような施設が住まい候補からアクセスしやすい位置にあるかはきちんと確認しておきたいところです。
猫にとって安全で快適なお部屋の条件は?

猫と快適に暮らしていくために、具体的なお部屋の条件についていくつか気にしておきたいポイントがあります。
①ワンルームより1Kのお部屋を
②できるだけ低い階が望ましい
③出窓があるお部屋だとベター
④「ペット共生型物件」という選択肢も
①と②はともに猫の安全に関することです。
猫は色々なものに目まぐるしく興味を持ち、とてもすばしっこい生き物です。
そのため玄関の扉が開いた時にお部屋の外へ飛び出して行ってしまう事故が猫飼いさん達の間でたびたび発生しています。
加えて、キッチンの刃物や火元によるケガの心配もあります。
室内に仕切りのないワンルームと違い、1Kのお部屋であれば玄関およびキッチンと居住スペースの間にドアが設けられていますので、このような事故を未然に防ぐことができます。
また、何かを追いかけることに夢中になった猫がうっかりベランダから転落してしまうようなケースもあります。
いくら柔軟な猫といえど高い階からの落下は大きなケガの恐れがありますので、なるべく低い階のお部屋を選ぶことが愛猫の安全につながります。
同時に、ベランダの柵の隙間が狭い物件を選んだり転落防止用の柵を設けたりするなどの工夫もするとなお安心です。
③は必須ではないものの、猫飼いさんにはぜひおすすめしたい条件です。
猫にとって変化のとぼしい室内にずっと居なければならないことは退屈で、ストレスにもなりかねません。
出窓があれば時間によって移り変わる外の様子を眺めて過ごすことができ、猫にとって良い刺激が生まれ快適に生活しやすくなります。
日当たりの良い出窓は猫のお気に入りになりやすい場所です。
④の「ペット共存型物件」とはどういったものかと言いますと、ペットを飼う人向けに、あらかじめペットと共に過ごすことを想定した住環境づくりをしている物件のことです。
例えば猫飼いさん向けに、爪とぎ用の場所やキャットウォーク・キャットタワーなど猫のための設備が最初から備え付けられているお部屋なんかもあります。
ペットと過ごすにあたって嬉しい設備が整えられているだけでなく、その性質上ほかの入居者さんもほとんどがペットを飼っている方です。そのため通常の「ペット可」の物件よりもペットを飼うことへの理解が深い環境と言え、これも大きなメリットです。
ただしこのようなペット共生型物件は数そのものが少なく、ペットのためのあれこれを設けるために建築や維持管理に通常よりも費用がかかっており家賃が高めであることが多いので、ご自身の経済状況とよく相談しながら検討するようにしましょう。
まとめ~猫も飼い主さんも安心して暮らせるように~

いかがでしたでしょうか。
今回は賃貸物件でペット、とくに猫を飼うことについて見ていきました。
賃貸で猫を飼うには単に「ペット可」「ペット相談可」の物件であればどこでも良いというわけではなく、オーナーさんが猫の飼育を認めているお部屋を探す必要があるというのが忘れてはならない注意点です。
多くの猫飼いさんにとって、猫はもはや家族の一員とも言える存在。
愛猫もご自身も安心して暮らしていけるよう、お部屋探しはじっくりと条件を吟味して入念に行いましょう。
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