【県内最大の馬見古墳群を解説!】かぐや姫ゆかりの地との関係とは?

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「奈良はかぐや姫ゆかりの地?」馬見古墳群一帯を楽しもう


「奈良はかぐや姫ゆかりの地?」馬見古墳群一帯を楽しもう


奈良県に数多く存在する古墳のなかでも「馬見古墳群」は非常にたくさんの古墳が密集している地帯です。


大和3大古墳群のひとつとされるここにはどのような古墳があるのでしょうか。


この辺りが『竹取物語』の舞台と言われていることも含めて解説していきます。



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    賃貸専門家:古川 真史

    資   格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。



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    『かぐや姫』の舞台は奈良!?


    『かぐや姫』の舞台は奈良!?


    『竹取物語』という物語は多くの方がご存知だと思います。


    その名前にはピンとこなくとも、かぐや姫の物語と言えばほとんどの方がどんなストーリーかまで思い出せることでしょう。


    実はこの『竹取物語』、日本最古の物語であると言われており、その舞台はなんと奈良だという話があるのです。


    奈良盆地中西部に広がる馬見丘陵。その中心部に「竹取公園」というスポットがあります。


    まさにその辺りこそが『竹取物語』の伝説が生まれた地であるとされています。


    根拠となるのは「竹取の翁」――つまり『竹取物語』のなかでかぐや姫を見つけたおじいさんの名前。


    おじいさんはその名を「讃岐造(さぬきのみやつこ)」と言い、この「讃岐」という部分がおじいさんの住んでいる場所の地名、要するに物語の舞台であると言われています。


    私たちが「讃岐」と聞いて真っ先に思いつくのは讃岐うどんで有名な現在の香川県(讃岐国)ですよね。


    ですが、竹取公園のある広陵町三吉(みつよし)という場所はかつて「散吉」と書き「さぬき」と呼ばれていたそうなのです。


    「散吉(さぬき)」からやがて「散吉(さんきち)」→「三吉(さんきち)」と呼ばれ方が変化していき、現在の「三吉(みつよし)」になったのでしょう。


    散(さん)から三(さん)へと字が変えられたのは「吉が散る」では縁起が良くないという発想からでしょうか。


    ちなみになぜこの場所が「さぬき」と呼ばれていたかというと、この一帯に讃岐国から移り住んで来た忌部(いんべ)氏の一族が居たからだそうです。


    竹取公園のすぐ東、巣山古墳の南西には忌部氏が故郷の神を移し祀ったと言われる「讃岐神社」があります。


    このような理由から「さぬき」という名を根拠として『竹取物語』の伝説の舞台は現在で言うところの奈良県広陵町一帯であると言われているわけです(そのほか、物語の中でかぐや姫に求婚する五人の官職と名前から特定した研究などもあります)。


    広陵町は「かぐや姫のまち」として情報発信を行い、讃岐神社は「竹取物語ゆかりの神社」を称しています。


    竹取公園という名前もそうした流れから名付けられたのですね。






    奈良は古墳時代の中心地!


    奈良は古墳時代の中心地!


    ところで竹取公園のあるところは古墳時代にあたる約1500年前の住居遺構が発掘された場所でもあり、当時の住居や倉庫が再現された「古代住居広場」というエリアが公園内につくられています。


    古墳時代といえばその名の通り古墳が盛んにつくられた時代です。


    平成28年度に文化庁が調べたデータによると、国内で発見された古墳は大小さまざまなものを合わせて159,636基(すでに消失したものも含む)――約16万基もあるそうです。


    全国あちこちにあるコンビニの数が全部で約6万店と言われていますから、その2.5倍以上もの古墳がわが国には存在することになり、今後の発掘調査によってさらにその数は増えていくと思われます。


    そしてそれら古墳の大半が近畿地方に集中して存在しています。


    前述の文化庁のデータによれば国内で最も古墳が多い都道府県は兵庫県。18,851基という圧巻の数字です。


    いっぽう奈良県は順位で言えば全国8位にはなりますが、それでも9,700基――およそ1万基もの古墳が発見されています。


    奈良の地にてヤマト王権が成立し地域国家から全国の政治の中心と言えるまでに成長を遂げていったのはちょうど古墳時代の頃。


    そのため奈良県内には古墳時代最初期の古墳群やヤマト王権の有力者に関する古墳、天皇の陵墓など歴史的に重要な意味を持つ古墳が数多く存在しており、まさに奈良(大和国)は古墳時代の中心地と呼ぶことができるでしょう。






    大きな古墳がいっぱい!馬見古墳群とは?


    大きな古墳がいっぱい!馬見古墳群とは?


    ここで話が再び馬見丘陵へと戻ります。


    南北約7キロメートル×東西約3キロメートル、標高約70~80メートルの丘陵地帯であるこの一帯は、大小250基以上の古墳が存在し大和3大古墳群にも数えられる「馬見古墳群」のエリアでもあります。


    馬見古墳群は4世紀末から6世紀末にかけてつくられたとされ、詳細は明らかになっていませんが、当時王権の有力者であった葛城氏に関わりのある墓ではないかと見られています。


    大型古墳の分布の状態によって大きく北群・中央群・南群の3群に分けられており、北群には全長215メートルの「大塚山古墳」や190メートルの「鳥の山古墳」などの前方後円墳や円墳・方墳が点在しています。


    中央群には国から特別史跡に指定されている204メートルの周濠型前方後円墳「巣山古墳」を代表に105メートルの「ナガレ山古墳」、200メートルの「新木山古墳」、130メートルの帆立貝型古墳である「乙女山古墳」、そして30面を超える銅鏡が出土された「佐味田宝塚古墳」があります。


    このうち新木山古墳は宮内庁から陵墓参考地に指定されており、特定はできていないものの皇族の墳墓だろうと見られています。


    南群には137メートルの「新山古墳」、109メートルの「狐井城山(きついしろやま)古墳」、210メートルの「築山古墳」といった前方後円墳が点在し、他にも大小さまざまな古墳が無数に密集しています。


    新山古墳からは34面の銅鏡が出土され、築山古墳は陵墓参考地の指定を受けています。


    このうち中央群にあたるエリアの中心部は「馬見丘陵公園」という自然あふれる大きな緑地公園として整備されており、公園内にはパンケーキやイタリアンの楽しめるカフェもあるので休日にゆっくりと時間を過ごすのにおすすめのスポットにもなっています。


    はじめに話題にした竹取公園もこの馬見丘陵公園の道路を挟んだすぐ南側にありますので、古墳時代と日本最古の物語、ふたつの古代ロマンに思いを馳せてみられてはいかがでしょうか。






    まとめ~いにしえの日本と繋がる場所~


    まとめ~いにしえの日本と繋がる場所~


    いかがでしたでしょうか。


    今回は奈良県にある馬見古墳群とその一帯について見ていきました。


    わが国のなりたちに深く関わり、またわが国最古の物語とも繋がりを持つと言われているこの地域。


    美しい花などの自然が豊かな緑地公園が設けられ、古墳の外観は自由に見学できるようになっているなど「見て・過ごして楽しめるスポット」として整えられているところも多いので、ぜひ一度訪れてみてください。





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