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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
奈良で生産されるお米はどんな種類?
日本の食卓に欠かせないのはご飯、すなわち米です。
米にはササニシキ、コシヒカリなどさまざまな銘柄があります。
そして銘柄によって稲作に適した気候や環境があり、その土地にあったお米があります。
そこで、奈良県ではどんなお米を作っているのか。
ヒノヒカリが最も多いとされていますが、他にもさまざまな銘柄のお米を栽培しています。
また、地域独自のブランド米を追求すべく頑張っているところもあります。
今回は、奈良県の気候の特徴も踏まえて、奈良県のお米について解説します。
最後にはおいしいお米の炊き方も解説いたします。ぜひ参考にしてくださいね。
奈良県の気候の特徴
奈良県は海がなく、奈良盆地と呼ばれるように四方を山で囲まれてます。
このような地形のおかげで台風の時期、よほどのことがない限りは大きな被害を受ける事は多くありません。
奈良県は比較的温暖な気候ではありますが、県内の地域により、多少気候は異なります。
北西部大和盆地では内陸性気候、北東部の大和高原では内陸性気候と山岳性気候の特徴があります。
内陸性気候とは海から離れた内陸部に多く、気候の年変化や日変化が小さく、降水量も湿度もさほど高くないという特徴を持つ気候です。
奈良県は海なし県で盆地という地形のためこのような特徴をもつようになったと言えるでしょう。
山岳性気候はその名のとおり、山岳地に特有の気候で、高度の影響と複雑な地形に寄り局所差が激しく、一般的には冷涼です。
都祁村や月ヶ瀬、針などに行くと夏涼しく冬の寒さが厳しいですが、これが山岳性気候ゆえと言えそうですね。
また、南部の大台ヶ原方面の夏の雨量の多さは有名な話ですね。
しかも冬はかなり厳しい寒さになります。
奈良県で作られるお米の銘柄
奈良県でおもに作られているお米の銘柄を紹介します。
ヒノヒカリ
ヒノヒカリは、コシヒカリ(越南17号)と黄金晴(愛知40号)の交配によって生まれた水稲ウルチ米で、宮崎県総合農業試験場で育成されたお米です。
「太陽の光とその飯米が光輝く」という意味を込めて「ヒノヒカリ」として1989年に命名登録されました。
翌1990年には種苗法による品種登録もされました。
宮崎県をはじめ九州地方を中心に西日本で広く栽培されています。
「ヒノヒカリ」は小粒ですが食べ応えがよく、しかもコシヒカリよりも安いので近年外食業界でも重宝されている品種です。
奈良県ではヒノヒカリがもっとも多く栽培され、県全体の6割を占めています。
あきたこまち
あきたこまちは1984年より秋田県の奨励品種に採用されている品種です。
秋田県湯沢市小野の小野小町伝説からあきたこまちと命名されました。
あきたこまちは、うまみ、甘味、粘り、歯ごたえなどのバランスが良く、モチモチとした食感の良さが特徴です。
他のお米に比べ水分含有量が多いのも特徴で、冷めてもおいしいお米です。
また、玄米でも発芽玄米でも粘り気が強く、良い食感を楽しめます。
キヌヒカリ
1975年から、倒れにくい稲を開発しようと言うことで、研究開発されたお米です。
もともとは関東地方で栽培することを想定して作られたお米ですが、現状は関西地方で栽培されることが多いようです。
キヌヒカリはあっさりとした口当たりが特徴で、どちらかと言うとパラリとソフトな口当たりです。
冷めると甘みが増し、硬くもならないのでお弁当に人気の高いお米です。
また寿司屋での需要も高く、関西のすし屋でのシェアが高い傾向があります。
コシヒカリ
知名度も人気も高いブランド米と言えばやはりこれでしょう。
味のバランスが良く、安定して収穫できると言うこともあり、現在では日本の栽培所の3分の1以上で作付されていると言われています。
そのためか、産地によって味に違いが出ています。
ひとめぼれ
こちらも人気の高い品種で、ポスト「ササニシキ」としてコシヒカリに次ぐ作付規模を誇る品種です。
コシヒカリと初星を交配させてできた品種で、味はコシヒカリ譲り、しかも栽培が簡単ということで、1993年の冷害ではササニシキに変わる品種として注目されました。
程よい粘り気と柔らかな炊きあがりという特徴から和定食にぴったりです。
地球環境に配慮して作られた特別栽培米・曽爾米
曽爾高原では「曽爾米」として、地元のお米のブランド化計画が進行しています。
曽爾村の米農家15人で2017年に「曽爾米ブランド化協議会」を設立し、曽爾村で作られるお米のいいところをもっとアピールできないかを追究していったそうです。
そこで、日本一のお米作り名人といわれる山形の米農家・遠藤五一さんの指導のもと、誕生したのが化学肥料を一切使わない、100%有機肥料で育てたお米でした。
栽培も地球環境や他の生物に配慮しつつ、曽爾高原の湧き水や曽爾川の清水を使用しています。
また、水源の違いによってまた違った味わいが楽しめるとのことです。
やがて、曽爾米ブランド化協議会メンバーの一人、萩原さんのお米が第18回「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」という、国内では最大の米のコンクールの栽培別部門・水田環境特Aにて特別優秀賞に選ばれました。
有名ブランド米だけでなく、奈良の土地や水の恵みの恩恵を受けながら作られる地元ブランドのお米もあります。
曽爾米はそのひとつとしてご紹介させていただきました。
奈良のお米をおかまで炊いたごはんはいかが?
奈良町の南の玄関口にあたる、京終エリアになりますがそこには奈良町南観光案内所・鹿の舟があります。
鹿の舟は観光案内所、食堂、カフェからなる複合施設で、2015年にオープンしました。
そしてそのうちの1つ食堂にあたる鹿の舟・竈(かまど)では11時から13時のランチタイムに奈良産のお米を楽しめます。
しかも伝統的なかまどと薪を使ったご飯。そんなご飯が定食のごはんとして登場します。
また奈良産のご飯にあった食品の販売も行っています。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
【おまけ】おいしいお米の炊き方
おいしいご飯を食べるにはお米の銘柄も気になりますがやはり、炊き方も十分に関係があります。
ここではおまけにおいしいご飯の炊き方を紹介します。
1.お米の量を測る
お米はカップに対してすりきりでぴったりと測りましょう。
水は米の重さの1.2倍が基準になります。
2.お米を研ぐ
最初はたっぷりの水で素早くすすぎ、いったんその水を捨ててから少量の水でお米を手のひらで押すようにして、ぬかをとります。
ギュッ、ギュッという感じ。
※冬場は乾燥による静電気でぬかの付着が多くなるため、洗う回数を1回分増やしておくと良いでしょう
3.お米を炊く前に水に浸す
お米は炊く前に約30分(冬は1時間程度)水に浸すようにして、お米の芯まで水分がいきわたるようにすると炊きあがりがふっくらします。
ただし長くつけすぎるとかえってべた付いてしまうので長くても90分程度に留めておきましょう。
特に炊飯器のタイマー機能でお米をセットする時、気をつけてください。
4.炊き上がったご飯をいちど蒸す
炊きあがってから約10分~15分は、さわらずにそのまま蒸らします。
5.釜の底からお米を剥がすようによく混ぜる
釜の底や中のお米が空気に触れ余計な水分を飛ばすことができます。
【おまけ2】賃貸のマサキ社員も米作り体験
2019年、2020年には、賃貸のマサキの社員が米作りを体験しました。
米作りにはきめ細かい気遣いが必要であることや、天候や気候との戦いであること、メインテーマだった食の大切さなどたくさんのことを学びました。
当時のレポートも掲載していますので、よろしければぜひご覧ください。
【2019年度食プロジェクトvol.1】賃貸のマサキ、「快適な住」とともに「快適な食」を追求します!
【2020年度vol.1】賃貸のマサキ「食プロジェクト」再始動?!
【奈良で生産される美味しいお米の銘柄をご紹介!】まとめ
以上、奈良県のお米事情について解説しました。
お米は日々の食卓に欠かせない食です。
また、白飯だけでなく、おいしいご飯のお供を楽しんだり、カレーやチャーハン、丼などさまざまな形態で楽しめるお米はまさに万能食材。
ぜひ、奈良県産のお米も楽しんでみてください。
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担当者:古川真史
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