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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
【引っ越しが白紙に】賃貸物件の解約はキャンセルできる?
お引っ越しの前に出しておくべき解約通知。しかしこれを出してしまった後で引っ越し予定が無しになってしまったらどうすれば良いのでしょうか。一度出した解約通知を取り消すことは可能なのでしょうか。退去の撤回の可能性について、詳しく解説してゆきます。
一度決まった退去のキャンセルは原則難しいが……
賃貸住宅から別の住居へお引っ越しをする場合、ほとんどの場合はもと居たお部屋を解約してから新居へ移る流れになります。
賃貸の解約の際は、通常の場合退去の1ヶ月前までには管理会社もしくは大家さんに解約通知を出して、具体的な退去予定を知らせておかなければなりません。
しかし、想定外のアクシデントやトラブル――急な転勤や同棲予定だった相手との破局、体調の悪化など――が発生して、引っ越しの予定自体を中止しなければいけなくなってしまった。こういったケースはままあることです。借りる予定だった物件や周辺環境の評判が良くないことを後から知って、引っ越す気がなくなってしまったなんてパターンもあります。
理由は人それぞれですが、もしそのように引っ越しが白紙になったのが今のお部屋を退去する予定日の1ヶ月前以降……つまり解約通知を出してからだった場合、そのままだと住まいを失うことになってしまいます。
この場合、解約通知を撤回して退去の延期やキャンセルをすることは出来ないのでしょうか。
まず原則から話をすると、一度解約通知を提出した後の退去の延期やキャンセルは不可能となっています。これはほとんどの物件において、入居時に交わす賃貸借契約書に記載されていることです。
ただ不可能というだけでなく、もし入居者がお部屋の明け渡しを渋ったりしたことによって物件の貸主が何らかの損害を被った場合は、貸主から入居者に対して損害賠償を請求するという事態もありえます。
ただし、前置いたようにこれはあくまで原則の話です。
実際の可能性としては、退去の延期やキャンセルが出来る場合があります。
どういった場合かについて、これから見ていきましょう。
こんな時は退去をキャンセルできる可能性も!
退去の延期やキャンセルが認められうるかどうか。
その最も重要なポイントは「そのお部屋へ次に入居する方がもう決まっているかどうか」です。
退去の延期やキャンセルをするということは、これからも少なくともしばらくは現在のお部屋に家賃を支払うということです。滞りなく決まった家賃を収め続けてくれるのであれば退去予定の撤回は特に問題はないという判断をされる物件の貸主も実際少なくはありません。
しかし、次の入居者がもう決まっている状態であればその限りではありません。
貸主としては新しい方の入居日に合わせてお部屋の内装をリフォームするなど準備を急がなくてはなりませんから、予定通りに退去してもらわないと困ったことになってしまいます。当然、一度退去を決めた人間が新たに契約された方の入居予定をくつがえせるわけもありません。
通常、新たな入居者の募集は前の住人が解約通知を出した時点で不動産会社を通じてすぐに行われる流れになっています。少しでもそのお部屋に誰も入居していない期間を短くして家賃収入のロスを少なくするためです。そして人気の物件であれば、まだ前の住人が居てお部屋の中を実際に見られない時点で契約が決まることもあります。
もし引っ越し予定が白紙になってしまったら、その時点で速やかに管理会社や大家さんに連絡して退去の延期やキャンセルについて相談する必要があるというわけです。連絡が遅くなれば遅くなるほど退去を撤回できる可能性はどんどん低くなってゆきます。
もちろん次に入居する方が決まっていない状態であっても、退去の撤回が認められる可能性がありうるというだけで、結局のところは貸主側の判断次第になります。賃貸借契約書のうえではそもそも退去を撤回することは認められていない場合がほとんどなわけですから、異議を唱えても通用しません。
また、例えば下記のような状況に当てはまる場合は、認められる可能性がとくに低くなります。
- ・家賃を滞納したことがある
- ・入居中に貸主側の耳に入るようなトラブルを起こしたことがある
- ・何らかの理由で家賃を特別に安くしてもらっている
- ・延長後の退去予定時期が賃貸のオフシーズンと重なってしまう
- ・物件が近々取り壊される予定がある
- ・急いで新しい住まいを探して引っ越す
- ・まず仮住まいに移って余裕を確保してから正式な住まいを探す
- ・しばらくは家財や荷物はトランクルームへ預けて、ホテルやウィークリーマンション・マンスリーマンションなどに一時的に身を置く
- ・解約通知の撤回は原則出来ないことがほとんど
- ・ただしまだ次の入居者が決まっていない状態であれば撤回できる可能性はある
- ・引っ越しが白紙になった時点ですぐに管理会社や大家さんと相談するのが吉
- ・退去の撤回が認められなかった場合は速やかに諦めて次の手段を考える
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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
何にせよ、引っ越しの中止が決まった時点ですぐに相談して判断をあおいだほうが良いでしょう。
退去のキャンセルは一切認められないと契約上明記されている場合でも一度はダメもとで相談してみることをおすすめします。ただし、それでやはりダメであれば大人しく諦めましょう。
退去をキャンセルできない時はどうする?
退去の延期やキャンセルが認められなかった場合はもう、他の手段を探るしかありません。スッパリ気持ちを切り替えて次へ移りましょう。退去日が決まっているなかで予定外の行動を取らなくてはいけないわけですから、早めに動き出すに越したことはないのです。
次にとることができる行動としては、
以上のような選択肢になると思います。
気に入った新しい住まいが首尾よく見つかり引っ越すことが出来ればそれが何よりですが、時間がないなかでその選択肢にこだわるのはなかなか難しくもあります。
まずは「当面の仮住まいを見つける」という目標設定で多少は妥協しながら新しいお部屋を探し、そこへ移ってからじっくり時間や気持ちの余裕をもって改めて理想に近いお部屋探しをするという流れは、退去が迫るなかでとても現実的な選択肢と言えるでしょう。焦って探すよりも結果的に良い新居が見つかるというのはよくある話ですし、仮住まいのつもりだったお部屋が実際に住んでみればとても快適ということもあります。
ただ、引っ越しが白紙になったタイミングによっては仮住まいを見つける余裕すらない場合もあります。それでも退去を免れることが出来なければ、きちんと新しい住まいを探すためにも一旦身を置く場所は確保しなければなりません。
となると一時的に、ホテルに宿泊したりごく短期間でも住むことのできるウィークリーマンションやマンスリーマンションを利用したり、あるいは親類や知人のところに身を寄せるといった選択肢になりますが、そうなると所有している家財や荷物をその間どこへ保管するかという問題が出てきます。これには、一定期間スペースを借りて荷物を置いておけるトランクルームを活用するのが便利で安心です。
トランクルームは、基本的には荷物の出し入れをご自身で行う必要がありますが、なかには宅配でやりとりができるところもあります。うまく活用できれば荷物を運ぶ負担を大きく減らすことができますよ。
まとめ~お部屋探しは『賃貸のマサキ』にお任せを~
いかがでしたでしょうか。
今回は、賃貸物件の解約通知を出した後での引っ越し予定の中止にともなう退去の延期・キャンセルについて見ていきました。
要点をまとめると以上になります。
退去の撤回が上手くいけばそれが一番良いことですが、万が一認められなかった場合のお部屋探しはぜひ私たち不動産会社へご相談ください。
『賃貸のマサキ』では多くの魅力的な賃貸物件を取り扱い、ネット掲載もしております。お部屋をお探しであれば、一度ご覧くださいね。
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